白木峰と大長谷周辺地図・トレッキングマップ

白木峰は、富山県富山市八尾町大長谷(おおながたに)地区の国道471・472号線で、大長谷温泉を過ぎた所にあるゲート(毎年11月中旬から5月末まで冬季間通行止め)手前より左に林道大谷線(こちらも同冬季間通行止め)を、距離で約10km(車で約25分)走った辺りに8合目駐車場があります。そこから登山道で約40~50分、管理道路を歩いて60~75分ぐらいで山頂へ登る事ができます。

麓の大長谷地区では、毎年4月から山菜採り教室、6月から野菜のスムージ作り、7月はラベンダー刈り・ベル―ベリー狩り、10月からキノコ狩り教室と各種体験型ツアーがあり、5月の大長谷山菜まつり、11月の大長谷そば祭りも毎年恒例行事となっております。

富山県側の別の入山口として、大長谷川第四発電所取水口(赤い橋)から小白木峰を経由して白木峰まで登る方法がありますが、山頂まで約4時間掛かり1人の場合はピストンとなりますので、8合目駐車場に予め自転車を置かれるか、複数人で2台の車を使用して1台を先に配置されることをお勧めします。

また岐阜県飛騨市宮川町万波地内を入山口としての登山道もあり、小白木峰を経由して白木峰の山頂まで約3時間ほどで登ることができます。

白木峰に登る途中にはたくさんの植物が出迎えてくれます。山野草の中には富山県内でもここでしか見られない植物や、この高さ(山頂で1,596m)で高山植物も数多くあり、初夏から晩秋までの約半年間に亘り訪れる人たちを楽しませてくれます。

特に6月中旬から7月下旬までは、ワタスゲ、コバイケソウ、ニッコウキスゲなどの群生が次々と咲いてくれます。また同時期がウグイスの繁殖時期でたくさんのウグイスの鳴き声が聞こえ、そのウグイスに托卵させるカッコウやホトトギスとの三部混声がとても爽やかです。

また10月には「鷹の渡り」も見られ、山頂付近での「タカ柱」の目撃情報も寄せられています。 

※ 2つのイラストマップは、何れも富山市農林事務所作成のものを引用させて頂きました。

 

山頂からは一般的に「一の池」「三段の池」を経て「浮島の池」へ行かれる方が多いと思います。

途中「消滅の池」・「二の池」や旧陸軍の「二等三角点(標高1,586.4m)」地点を通りますが、その先はアップダウンが少しきつくなります。

浮島の池周辺にはワタスゲやニッコウキスゲばかりではなく、食虫植物のモウセンゴケが群生しており、ホタルイなどの水生植物のほか、トンボや蝶々などの昆虫や、サンショウウオや赤ガエルなどの両生類なども生息しています。

山頂から浮島の池までの主要時間は25分~30分ほどです。

 

休息場所として山頂の方位盤周り、太子堂前や浮島の池にはベンチがございますが多くは座れません。、グループの場合は旧電電公社の無線中継所があった広場かヘリポート跡は100人前後は座れます。また一の池手前に南に延びた木道がありますが、しばらく進むと行き止まりになりますので木道に腰を下ろして昼食を摂るグループもよく見られます。

また雨天の場合は白木山荘(避難小屋)が宜しいでしょうが、人数的に20人も入ればいっぱいになりそうです。

 

白木峰から小白木峰までは約1時間半~2時間掛かりますが、小白木峰から白木峰までは多少の登りと疲れ具合を考慮して、2時間はしっかり見ておいた方が無難だと思われます。慣れた方なら往復3時間半、そうでない方は往復4時間半と計算された方が無難です。

小白木峰の少し手前には、池塘と言うには少し大きな池がありますが、どうしてここに大きな池があってこんなに水が溜まっているのか不思議な池です。そして小白木峰山頂の看板の前わ東に入ると少し広い見晴らし台があって、ベンチも複数設置してありますので、休憩場所にはぴったりです。

小白木峰から100mほど南へ下ると岐阜県側登山口の万波と、富山県側登山口の大長谷川第四発電所取水口のある国道へ通じる分かれ道があります。万波へは約1時間、発電所へは約1時間半ほどで辿り着けますが、取水口からの登りは急登なので2時間ほど見た方が宜しいいかと思います。

この小白木峰周辺は、地元ではスス竹(根曲がり竹)と呼ばれる高級食材のタケノコが豊富に採れ、リュックいっぱいに担いで下りて行かれる人(入山制限はしていません)もいらっしゃいます。